ドルペッグ制

WW2が終了して米国・・いわばワシントンはIMFの機能を強化した。ナチスや天★の金庫番だったBISとの闘争に敗れ、IMFや世界銀行が採った戦略は基軸通貨ドルの維持ならびに、ドル供給、貸付けの拡大である。

これまで、主に新興国通貨は自国に信用度がないため貿易において決済金として活用されることが少なかった。そのため、基軸通貨ドルの信用を利用することで、自国の通貨の信用を上げる戦略をとってきた。それが、ペッグ制。

ペッグ制の特徴は、米国の金融政策に連動させる必要があること、大規模な介入で自国通貨売りドル買いのオペレーションをおこなわなければならず、購入したドルは金利の付く米国債に流れるというもの。

そのため、ペッグ制を行っている産油国や中国などは米国債保有比率が幾分高い。ペッグする必要のない(信用度の高い国)は、米国債保有よりも断然に金保有の比率を高めている。

この世界では、貿易の決済の半分以上はドルでおこなわなければならない。そのため、ドルが不足するとたちまちにその国の経済は立ち行かなくなるわけ。

自国経済だけで自給自足を賄える国というのはほとんどないからね、輸入して補足しなくちゃ。そのため、信用の低い国は自国の通貨を大量に売り、その分でドルを購入する。この蓄積が外貨準備と呼ばれるもの。ただ、自国の通貨を売りすぎると今度は、輸入物価が上昇し

インフレのリスクが高まり、インフレを抑えるために利上げを行わなければならなくなり、金を借り入れることが難しくなり、結果国民が疲弊するというというのを何度も繰り返してきた。

そこで、外貨準備(ドル)が不足した国に対してはIMFがドルを融資し、担保としてその国のインフラなどを抑えることで首根っこ掴んだわけだね。

1997年にデフォルト寸前までいった韓国がいい例で、IMFは融資する代わりに韓国の財閥を解体し、その結果外資が資本を相当握るようになった。稼いでも稼いでも、その収益金は配当という形で外資が吸い上げる仕組みが作られたわけ。

また同じようなことが引き起こされつつあるよね。